結婚式の「仲人」といえば、ドラマや映画では仲人を頼まれてスピーチ内容を苦悩する、『夫婦には3つの袋が…』という場面を思い浮かべる方も多いでしょう。
しかし、実際結婚式の準備をしていて仲人って誰に頼めばいいのか、何をする役割なのかなど、その内容について理解できていないカップルも多いようです。
今回は結婚式における仲人の役割や選び方についてご紹介します。
そもそも仲人とは
仲人とは従来、お見合いから結納、結婚式まで新郎新婦の相談役をする人のことを指します。本来であれば、両家を取り持った人間がその役割を持ちますが、近年ではその傾向は薄れてきています。
現在では上記の意味での仲人を依頼するケースはほとんどなく、結婚式で乾杯の際にスピーチや音頭を取る役割へと変わりつつあります。それらを区別するために、後者のことを「頼まれ仲人」と呼ぶこともあるようです。
現在では頼まれ仲人が一般的になっているため、結婚式当日に乾杯の挨拶をしてくれる人のことを仲人だと理解しておいて問題ありません。
仲人の選び方
仲人(頼まれ仲人)は、新郎新婦両方のことをよく知っている方に依頼することが一般的です。社内恋愛から結婚した場合には二人の共通の上司や同僚、学生時代から続いた恋愛なら共通の友人や恩師などを選びます。
もちろん、共通の会社や学校で出会っていないケースのほうが多いため、その場合には二人が出会うきっかけになった人を選ぶといいでしょう。本来であれば、仲人は既婚者が務めますが、固く考えず、自分たちが頼みたいと思える人を選んで問題ありません。
筆者の場合は学生時代に出会った仲ですが、アルバイトが同じだっただけで大学も会社も異なるため、アルバイト時代の共通の友人に頼みました。参列者のほとんどが当時現職の同僚だったため、アウェイな雰囲気ではありましたが、二人のことをよく知ってもらっていたこともあり、二人の出会いから結婚に至るまでの経緯を第三者視点でスピーチしてくれて、他の参列者からも好評をいただくことが出来ました。
仲人を依頼する際のポイント
仲人(頼まれ仲人)を依頼する際には、電話か手紙で結婚式当日に仲人を務めてもらえないかという旨を打診します。引き受けてもらえる場合には、その連絡だけで済ませるのではなく、後日顔を合わせて、改めてお願いするようにしましょう。
本来の意味での仲人だと、御礼として結婚式当日のご祝儀の10%程度を包んで渡しますが、頼まれ仲人の場合は、お車代と別途御礼を渡すことが一般的です。
依頼した相手と御礼について齟齬が出ないよう、事前に御礼についても話しておく必要があります。
仲人を依頼した人への結婚式後の対応
頼まれ仲人であっても、結婚式後の挨拶は必要となります。本来の仲人であれば、結婚式後の付き合いは末永く続いていきますが、頼まれ仲人の場合は3年程度続くとされています。
挨拶をするタイミングとしては下記があります。
・新婚旅行の挨拶
・年賀状での挨拶
・お中元とお歳暮での挨拶
・出産時の挨拶
・転居(転勤)の挨拶
3年目の挨拶のタイミングで、「これからも夫婦仲良く過ごしてまいります」という旨を挨拶の内容に加え、一度区切りとすることが一般的です。あまり長く挨拶を続けて相手に気を遣わせることがないよう注意することも必要です。
まとめ
・仲人とは本来、縁談から結婚後まで仲裁役を担う夫婦を指す
・現在では「頼まれ仲人」として結婚式当日だけ挨拶を依頼することが一般的
・仲人は二人の仲を知っている人を選ぶ
・頼まれ仲人への御礼はお車代と別途品を渡す
・頼まれ仲人であっても結婚式後の挨拶は必要
上記を参考にして結婚式での仲人を依頼してみてください。